やきものの種類について

こちらはやきものの種類についての紹介です。

やきものは大きく分けて「陶器」「磁器」「炻器」「土器」の4種類に分けられます。

 


1.陶器(とうき)

全国各地で作られる多種多様なやきもの。

粘土を主な原料としたやきもので、「土もの」ともいわれます。

一般的に、磁器よりも低い温度で焼かれ、吸水性があり、透光性はなく、叩くと鈍い音がします。比較的厚手で温かみのある素朴な風合いが特徴で、釉薬を施したものと、釉薬を施さずに焼き締めただけのものがあります。

古代の日本に朝鮮半島から窯の焼成技術が伝わって以来、長きにわたって焼かれているやきもので、現在は全国各地で多種多様なものが作られています。

2.磁器(じき)

強度、美観を兼ね備えたやきもの。

陶石または、長石や珪石(けいせき)を砕いたものと粘土をまぜた素地を用い、1300°C前後で焼成されるため、強度があります。

磁器の素地は基本的には白か白に近い色で光を透過するのが特徴です。

吸水性がなく、釉薬を施しているため、食器等に用いられます。日本では九州の佐賀県有田で初めて磁器が焼かれました。

白地を活かし、絵付けや金彩が施されることもあります。九谷焼は(陶器もありますが)こちらの種類に入ります。(色絵磁器)

ボーンチャイナも磁器の種類に属します。

3.炻器

陶器と磁器の中間、焼き締められた生地が魅力。

「半磁器」や「ストーンウェア」と呼ぶこともあります。

アルカリや鉄分の多い粘土質の素地を成形し、1200~1300°Cの高温で焼成。陶器と磁器の中間のやきもので、透光性は無く、吸水性は小さいので釉薬なしでも器として使用できるのが特徴です。

打音は陶器の鈍い音(コンコン♪)に比較して、高くて澄んでいること(コオンコオン♪)も陶器との違いの一つです。常滑、四日市萬古、備前、信楽、益子などが主な産地として知られています。

4.土器

教科書でもおなじみ!先史時代から焼かれた最古のやきもの。

粘土質の素地をこねて成形し、釉薬をかけずに焼成した素焼きの器が土器です。

土器は野焼きで焼成されるため、温度は700~800°C程度と低く、器壁の内部に気孔が多く残るため、吸水性があり、透光性もなく、脆いものでした。

土器には焼成温度1000°C以下で野焼きされる縄文土器・弥生土器・土師器の系列と、古墳時代に朝鮮半島から伝来した1000°C以上で焼成される須恵器とがあります。