陶器と磁器の特徴について

「陶器」「磁器」の違いとは

お客様からのお問い合わせによくある例として

「九谷焼って陶器ですか?」

「九谷焼って磁器ですか?」といわれます。

実際のところ「九谷焼」は「産地の名称」でして、「陶器」も「磁器」もどちらともあるのでややこしいのですが、

その商品が「陶器」か「磁器」か、そしてその性質をお伝えしております。

ここでは両者の特徴を紹介していきます。


陶器と磁器のちがいをざっくりと解説

(答え)成分の主原料の違い

ざっくりとした答えになりますが、成分の主原料の違いです。

 

陶器の主成分は「粘土」つまり(土)です。

 

一方磁器の主成分は「陶石」つまり(石)です。

 

陶器の主成分は粘土(土)であるのに対して、磁器は長石や珪石などの「石」が主成分であることから、陶器は「土もの」、磁器は「石もの」とも呼ばれます。

 

【特徴について】

 

陶器は「土」の風合いと温もりが特徴である一方、磁器はガラスのような硬くてなめらかな質感が特徴です。

 

日常生活の中で陶器と磁器の違いを意識しなければならない一番のポイントは、その吸水性です。吸水性のある陶器は、使用後汚れたまま長く置いておくと汚れが吸収されてしまい、汚れが落ちにくくなるため、早めに洗って乾燥させる必要があります。

 

【備考】

 

最近の陶器の中には、焼成温度を上げたり透明釉を掛けたりと、磁器のような特性と見た目のものが多くなりました。

 

その一方で、磁器でありながら陶器のような風合いを出したやきものも非常に多く、見分ける際には注意が必要です。